長野県松本市にあった郷土出版社が戦後60年に刊行した「語り継ぐ戦争絵本シリーズ」全32刊のうちの1冊目が満蒙開拓をとり上げた『おじいちゃん』でした。
かつて開拓団として渡満した体験を、孫のナオに語り聞かせるというストーリー。
文は当時社長を務めておられた神津良子さん。書籍の編集でさまざまな体験を直接聴いたり読んだりする中で、戦争の非人道性を次世代に申し送りたいと生まれたのがこの「語り継ぐ戦争絵本」だったそうです。絵を担当されたのは松本市出身の北野美子さん。今回展示する原画は当館が北野さんからご寄贈いただいたものです。
戦後80年の今年、神津さんと北野さんが紡いだ平和への思いをみなさんと一緒に受けとめ、考えたいと思います。
