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寄贈品 №10

野外炊事用携帯燃料

 ソ連参戦後の逃避行中にみつけて持ち帰った携帯燃料。

ラベルには使用方法が図入りで紹介。

「糧秣廠」の文字も見える。

この携帯燃料を持ち帰った望月昭治さん(1927年生)は、第5次信州総合義勇隊久保田中隊にいました。

1945年8月9日ソ連参戦。開拓団を脱出し、食べるものもなく山の中をさまよう途中でみつけました。見た目は缶詰なので「やっと飯にありつける」ととてもうれしくなったそうですが、拾いあげてみると燃料でがっかり。いったん捨てたものの、万が一何かに使うこともあるかもしれないと思い直し、ずっと持ち歩きました。結局使うことはありませんでしたが、逃避行の苦難を共にした思い出の品となったのです。

使用方法が絵で示されています。