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寄贈品 №8

前進座 舞台パンフレット 配役と梗概

出版者不明 1940(昭和15)年7月復刻(1939年11月初出) サイズ22×15 全28頁

全国で初めて村を挙げての開拓団を送り出した長野県南佐久郡大日向村(現長野県佐久穂町)。国策移民のモデルケースとして注目され、多くの人が視察に訪れたり、メディアに取りあげられたりしています。

ここに挙げた舞台「大日向村」は、作家・和田傳(つとう)による同名小説『大日向村』(1939.6)を脚本化したもの。そのあらすじと配役をまとめたパンフレットが、掲載した小冊子です。農林省と拓務省の推薦を受け、推進機関関係者のあいさつ文も掲載されました。劇団員たちは実際に大日向村や満州の開拓地を訪れ、茨城県内原訓練所で加藤完治の話を聞くなどして、舞台づくりに臨んだといいます。並々ならぬ意気込みで上演された「大日向村」。その後も分村移民の先駆けとして、さまざまなメディアに登場することになります。

 また、記念館では大日向村開拓団出発の様子を取材した写真雑誌『アサヒグラフ』(1938)を展示しています。