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寄贈品 №7

満洲農業移民の栞

満洲移住協会発行 1938(昭和13)年11月 サイズ19×12.7 全32頁

1935年に設立され、満洲農業移民事業の宣伝・促進と移住者の斡旋や訓練などを担った満洲移住協会。ここで紹介する小冊子は、農業移民について協会に寄せられた質問をもとにまとめられたものです。年齢制限・健康状態・申し込み方法などについて、簡単な説明が添えられています。

たとえば、「渡満に際し携行すべき物品に就いて」では「内地の生活を満洲に移すと云ふ気持ちで御考へ下さい。従つて自分の所持品をそつくり持つて行けばよいので…特に買ひととのへると云ふものは無い筈です」と、「つまらぬ見栄を張って」新しい夜具を調達したり、「風呂敷で済むのにリュックサックを買う」とかしないよう説きます。携帯品一覧表の例にも「自分のもの」という語句が並び、国策の意義を忘れないよう呼びかけるのです。

表紙には「神稲(くましろ)村青年会拓植部」の印。各村の青年団が満蒙開拓を勧める役割を担っていたことが見て取れます。

 



渡満に際し携行すべき物品に就いて 記載ページ